相続人が多数になってしまった場合の対処法
公開日:2026年07月06日
カテゴリー:コラム
相続人が多数になった時の主な対処法は、

「相続人申告登記などで期限内の義務義務を果たしつつ、戸籍収集による権利関係の把握と、代表者主導または弁護士・裁判所(調停)を介した手続きへ集約すること」です。
相続人が数十人に膨れ上がると、連絡の不通や遺産分割協議書の調印難航など、手続きが停止するリスクが跳ね上がります。状況に応じた以下のステップと選択肢で対処します。
1. 権利関係の整理と「義務違反(過料)」の回避
- 戸籍謄本を追跡して全員を特定する
- 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本を揃え、法定相続人が何人いるか正確な親族図を作成します。
- 法務省の相続人申告登記を活用する
- 2024年4月の相続登記義務化に伴い、協議がまとまらない段階でも単独で「自分が相続人であること」を申し出れば、3年以内の申請義務を果たした扱い(10万円以下の過料の回避)になります。
2. 遺産分割を円滑に進めるための具体的な対処法
- 代表者(幹事)を1名決めて取りまとめる
- 相続人代表が状況をまとめた手紙や書面を全相続人に送付し、意向(相続したいか、放棄したいか等)を確認します。
- 自分の持分を「譲渡」または「放棄」してもらう
- 関与を望まない遠縁の相続人からは、「相続分の譲渡(他の相続人へ譲る)」や家庭裁判所での「相続放棄」を行ってもらい、協議に参加する人数を削減します。
- 不動産を「競売・換価分割」する
- 現物での分割が困難な場合、不動産を売却して現金化し、法定相続分に応じて分配する方法が有効です。
3. 当事者間での解決が困難な場合の法的選択肢
- 遺産分割調停(家庭裁判所)を申し立てる
- 連絡がつかない人や協力的でない人がいる場合、家庭裁判所に調停を申し立てます。裁判所から公的に呼び出しがかかるため、話し合いの場を引き出せます。
- 不在者財産管理人の選任(行方不明者がいる場合)
- 音信不通で住所も不明な相続人がいる場合は、家庭裁判所に裁判所の不在者財産管理人の選任を申し立て、その管理人に協議へ参加してもらいます。
- 弁護士や司法書士などの専門家に依頼する
- 人数が多くなると個人での連絡・書類回収は現実的ではありません。相続財産から報酬を支払う前提で、専門家に窓口を一任するのが最も確実です。








