「うちの会社の役員の任期はあと何年残っているか計算したい」といった具体的な確認方法
公開日:2026年07月15日
カテゴリー:コラム
自社の役員の任期があと何年残っているかを確認するには、「会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」と「会社の定款(ていかん)」の2つの書類を手元に用意して、以下のステップで計算します。
役員の任期切れを放置すると裁判所からペナルティ(過料)が科されるため、以下の手順で正確な期限を割り出しましょう。
ステップ1:定款で「任期のルール」を確認する
まずは、会社の憲法である「定款」を開き、役員の任期がどのように定められているかを確認します。

相談する依頼者と司法書士の手元
-
- チェックするポイント:
定款の「役員」の章に、以下のような記載があります。-
- 例:「取締役の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする」
- 例:「非公開会社(株式の譲渡制限がある会社)の場合、任期を選任後10年まで伸長する」
-
- 注意点:
株式会社の役員任期は、法律上最長10年まで延ばせますが、会社によって「2年」「4年」「10年」など自由に決めているため、必ず自社の定款を確認してください。
- チェックするポイント:
ステップ2:登記簿謄本で「現在の役員が選ばれた日」を確認する
次に、会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の「役員に関する事項」の欄をチェックします。
-
- チェックするポイント:
現在就任している取締役や監査役の名前の横にある、「就任」または「重任(再任のこと)」の年月日を確認します。-
- (例)「令和4年5月25日重任」と書かれていれば、その役員は令和4年5月25日に再選されたことになります。
-
- チェックするポイント:
ステップ3:任期満了となる「定時株主総会」の日を特定する
役員の任期は、単に「〇年後の同じ日」ではなく、法律上「〇年以内の最終の事業年度に関する『定時株主総会の終結の時』まで」と決まっています。
例えば、【任期:2年】【決算期:3月末】【定時株主総会:毎年5月開催】【役員の就任日:令和4年5月25日】の会社の場合、計算は以下のようになります。
-
- 1年目の決算:令和5年3月末
- 2年目の決算(最終の事業年度):令和6年3月末
- その決算に関する定時株主総会:令和6年5月〇日
つまり、この役員の任期は「令和6年5月の定時株主総会が sẽ 終わった瞬間」に満了となります。
💡 あと何年残っているかの計算例
現在の西暦(2026年)を基準に、自社の状況に当てはめて残り期間を逆算してみましょう。
-
- パターンA:任期2年の会社で、2025年5月に就任した場合
-
- 2年目の決算:2027年3月末
- 任期満了:2027年5月の定時株主総会
- 基準(2026年7月現在):残り「約10ヶ月(次の株主総会まで)」

弊所応接室
-
- パターンB:任期10年の会社で、2020年6月に就任した場合
-
- 10年目の決算:2030年3月末
- 任期満了:2030年6月の定時株主総会
- 基準(2026年7月現在):残り「約4年」
-
- パターンA:任期2年の会社で、2025年5月に就任した場合
⚠️ 計算するときの注意点
-
- 「取締役」と「監査役」で任期が違うことがある
定款の規定によっては、取締役の任期は2年だけど、監査役の任期は4年(または10年)になっている、というケースがよくあります。役職ごとに個別に計算してください。 - 任期がすでに切れていた(過去の日付だった)場合
もし計算した結果、すでに任期が切れているにもかかわらず登記をしていなかった場合は、「登記懈怠(とうきたい)」の状態です。放置するほど裁判所からの過料(罰金)が高くなるリスクがあるため、気づいた時点ですぐに「臨時株主総会」を開いて役員の再任手続きを行い、2週間以内に登記を申請してください。
- 「取締役」と「監査役」で任期が違うことがある
もし自社の「決算月」「前回の就任日」「定款の任期(2年や10年など)」を教えていただければ、こちらで正確な任期満了のタイミングを計算することも可能です。お気軽にご相談ください。








