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兄弟姉妹で遺産相続に「もめた」ときの実践的解決ステップと注意点

公開日:2026年08月04日 カテゴリー:コラム タグ:
「うちは仲が良いから大丈夫」と思っていても、いざ相続が始まるとトラブルになりやすいのが「兄弟姉妹間」の相続です。
幼少期のパワーバランス、介護の負担度、現在の経済格差など、様々な要因が絡み合うため感情的になりやすい特徴があります。

相談者と司法書士手元

もし兄弟姉妹でもめてしまった場合、どのように手続きを進めればよいのか、法律的なルールと解決への具体的なステップを分かりやすく解説します。

1. まずは「遺言書」の有無を最優先で確認する
兄弟姉妹の間でどれだけ意見が対立していても、亡くなった方(被相続人)が遺言書を残していれば、原則としてその内容が最優先されます。まずは家執の中を探すか、公証役場や法務局(遺言書保管制度)に確認を取りましょう。
  • 遺言書がある場合:原則として、遺言書に書かれた通りに遺産を分けます。
  • 遺言書がない場合:兄弟姉妹全員で「遺産分割協議(話し合い)」を行う必要があります。

2. 「法的なルール(法定相続分)」を知る
話し合いの基準となるのが、法律で定められた遺産の分け方(法定相続分)です。誰が相続人になるかによって、兄弟姉妹がもらえる割合が変わります。
  • ケースA:親の遺産を、子供である兄弟姉妹で分ける場合
    • 全員が「均等(平等)」に分ける権利を持ちます(例:3人兄弟なら3分の1ずつ)。

  • ケースB:子供がいない叔父・叔母(または未婚の兄弟)の遺産を、残された兄弟姉妹で分ける場合
    • この場合も、兄弟姉妹間で「均等」に分けます。

⚠️ 注意:兄弟姉妹には「遺留分」がない
遺留分(いりゅうぶん)とは、最低限もらえる遺産の取り分のことです。
「ケースB(兄弟姉妹が相続人になる場合)」に限っては、遺留分がありません。
つまり、亡くなった人が「特定の1人に全財産を譲る」という遺言書を残していた場合、他の兄弟姉妹は「ずるい、少しはよこせ」と法的に主張することができません。


3. もめた場合の具体的な解決ステップ
話し合いが平行線をたどる場合は、以下のステップで冷静に進めていきます。
ステップ①:すべての遺産を「見える化」する
もめる原因の多くは、「誰かが財産を隠しているのではないか」という疑念です。
預貯金の残高証明書、不動産の評価額、株式の明細などをすべてリスト化し、コピーを全員に郵送・共有してオープンにしましょう。
ステップ②:不動産など「分けにくい財産」の分け方を決める
実家などの不動産は、そのままでは均等に分けられません。以下のいずれかの方法を選びます。
  • 換価分割(かんかぶんかつ):実家を売却して現金にし、全員で等分する(最もクリーンで揉めにくい方法です)。
  • 代償分割(だいしょうぶんかつ):長男が実家を継ぐ代わりに、長男の自己資金から次男や長女へ「見合う額の現金」を支払う。
ステップ③:寄与度・特別受益は「客観的な証拠」を出す
「自分だけが親の介護をした(寄与分)」「長男だけが生前に住宅資金を出してもらった(特別受益)」という主張は、感情論になりがちです。介護日記、領収書、銀行の通帳履歴など、客観的な証拠を提示して話し合います。

4. 話し合いがまとまらないときは?(最終手段)
どうしても当事者間で決着がつかない場合は、第三者を挟む手続きへ移行します。
  1. 遺産分割調停(家庭裁判所)
    • 裁判所の「調停委員」が間に入り、双方の言い分を聞きながら妥協案を提示してくれます。費用は数千円程度で済みますが、決着まで半年~1年以上の時間がかかります。

  2. 弁護士への依頼
    • 自分の代理人として他の兄弟姉妹と交渉してもらいます。精神的な負担は激減しますが、弁護士費用がかかります。

まとめ

弊所応接室

兄弟姉妹の相続トラブルを長引かせないコツは、「感情を切り離し、数字と証拠をベースに話すこと」です。どうしても冷静に話せない場合は、関係が完全に破綻する前に、早めに専門家(弁護士や司法書士)へ相談することをおすすめします。

弊所にて無料でご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください

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