2024年4月から始まった「相続登記義務化」と過料(ペナルティ)の落とし穴
公開日:2026年08月20日
カテゴリー:コラム
実は、2024年4月1日から法律が変わり、相続登記が完全に義務化されました。正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料(かりょう)というペナルティが科される可能性があります。
「うちは昔の相続だから関係ない」と思っている方も要注意です。今回は、知っておかないと大損する「過料の仕組みと注意点」を分かりやすく解説します。
1. 過料の落とし穴!「不動産1個につき」科される恐怖
多くの人が勘違いしやすいのが、過料の「単位」です。「放置していても、ペナルティは一回きり10万円でしょ?」と思っていませんか?

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実は、過料は「不動産1個(土地は一筆、建物は一棟)ごと」に判断されるのが原則です。
- 例:実家の土地が「3筆」に分かれており、建物が「1棟」ある場合
合計で4つの不動産を放置している扱いになります。最悪の場合、それぞれの不動産に対して義務違反が成立し、上限額が数倍に膨らむリスクがあるのです。
さらに、相続人が複数いる場合は、放置している「各個人」に対してペナルティが発生します。家族全員が知らぬ間に違反者になってしまう危険性を秘めています。
2. あなたの期限はいつまで?2つのタイムリミット
「いつまでに登記すればセーフなのか」は、相続が発生した時期によって異なります。
① 2024年4月1日「以降」に相続を知った場合
- 期限:自分が相続人となり、不動産を取得したと知った日から3年以内
② 2024年3月31日「以前」にすでに相続していた場合
- 期限:一律で2027年(令和9年)3月31日まで
⚠️ 過去の遺産も対象です!
10年前、20年前の古い相続であっても、まだ名義変更が終わっていないものは、すべて2027年3月末までに登記を済ませる必要があります。
3. なぜ義務化された?背景にある「所有者不明土地問題」
国がここまで厳しいペナルティを設けた理由は、日本中で「持ち主が分からない土地」が急増しているからです。
名義変更が何世代も放置されると、ネズミ算式に相続人が増え、いざ土地を売ろうとしたり、災害復興の手続きをしようとしたりしても、全員の同意を得ることが不可能になります。
名義変更が何世代も放置されると、ネズミ算式に相続人が増え、いざ土地を売ろうとしたり、災害復興の手続きをしようとしたりしても、全員の同意を得ることが不可能になります。
この社会問題を解決するため、国は「相続したら3年以内に名義を変えてください」という強いルールを作りました。
4. 今すぐできる!過料を回避する「2つの救済策」
「遺産分割で親族ともめていて、3年以内に登記なんて無理!」という方も安心してください。国はペナルティを避けるための「逃げ道」を用意しています。
対策①:相続人申告登記(一番カンタン!)
「自分が相続人の一人です」ということを法務局に申し出る制度です。
- メリット:他の相続人の同意や書類は不要。あなた単独で、費用をほぼかけずに手続きできます。
- 効果:これを3年以内にやれば、遺産分割が決まるまでの間、過料の義務を免れることができます。
対策②:法務局からの「催告」にすぐ応じる
期限を過ぎたら自動的に罰金が科されるわけではありません。まずは法務局から「登記してください」という催告(お手紙)が届きます。この手紙が届いたあと、指定された期間内に速やかに登記を行えば、過料を科されることはありません。
まとめ:放置は百害あって一利なし
相続登記の義務化はすでに始まっており、過去の未登記物件のタイムリミット(2027年3月末)も刻一刻と迫っています。
「まだ時間がある」と放置せず、まずは家にある権利書や固定資産税の通知書を確認することから始めてみましょう。

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