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不動産相続の手続き|流れ・費用・必要書類について

公開日:2021年11月22日 カテゴリー:不動産, 相続 タグ:

亡くなったご家族が所有していた不動産の相続手続きでは、税金の申告や法務局への不動産相続登記申請など相続人が関わる場面が多数存在します。

しかし、税金、法務局や登記という言葉を聞くと何となく難しそう、手続きが面倒そう、費用がいくら位かかるのか不安だ、よく分からないから後回しにしよう、という声を耳にします。

そうは言いましても不動産相続登記は、2024年に施行予定の改正民法により義務化されることになるため、今後は不動産相続手続きに関する需要がますます増加していくものと考えられます。

こうした不動産相続手続きは司法書士に是非ご相談ください。

不動産相続の手続きで必要な書類一覧表

実際に不動産相続手続きを行う場合、どのような書類が必要かについて下記の一覧表にまとめました。

必要書類 発行場所 手続き費用
被相続人の出生~死亡までの戸籍謄本(除籍・原戸籍謄本)※1 被相続人の本籍地の市役所、町村役場 1通450円または750円合計約5000円程度
相続人全員の戸籍謄本※2 相続人の本籍地の市役所、町村役場 1通450円×相続人の人数
相続人全員の印鑑証明書 相続人の住所地の市役所、町村役場 150円~300円
被相続人の住民票除票写し※3 被相続人の住所地の市役所、町村役場 150円~300円
不動産を相続する方の住民票写し※4 相続人の住所地の市役所、町村役場 150円~300円
遺産分割協議書※5 司法書士が文案作成各相続人が署名押印 無料
名寄せ帳、評価証明※6 不動産所在地の市役所、町村役場 150円~300円
遺言書(ある場合のみ) 自宅金庫、貸金庫など (検認が必要な場合)約5000円程度

※1~4までの被相続人、相続人に関する戸籍謄本・住民票一式は司法書士にご依頼いただいた方が手続きがスムーズに進みます。

戸籍謄本は本籍地、住民票は住所地でそれぞれ取得しますが別の市町村に本籍地がある、或いは転籍している場合はご自身で集めるのに時間と多くの労力がかかってしまいます。

※5の遺産分割協議書は金融資産、不動産、株式など多種多様な資産内容を網羅する必要があり、万が一記載に漏れが生じると協議のやり直しが必要になります。

遺産分割協議書作成も是非司法書士にご依頼ください。

※6の名寄せ帳、評価証明書は被相続人が所有不動産全てを調査特定するために必要な書類です。

特に共有持分になっている道路部分は相続漏れを起こしやすい物件で、将来売却等の処分を行う場合支障があります。

こうした事故を防止するためにも司法書士にお任せください。

不動産相続の手続きの流れ

ステップ1:相続する財産、相続人を確認する

遺言書の確認

遺言書は自宅金庫に保管されていることが多いですが、金融機関の貸金庫など別の場所に眠っていることもあります。

金庫に拘らず、被相続人が書類を出し入れしていた引出しやファイルなども検索してください。

遺言書が見つかった場合は封を開けてはいけません。

家庭裁判所に対して検認の申立を行い、家庭裁判所にて遺言書を開封します。

また、遺言公正証書が発見された場合は検認を経ることなく相続手続きを開始することになります。

相続財産及び相続人の確認

相続する財産(不動産、預貯金等)を把握し、被相続人の戸籍謄本一式、相続人全員の現在戸籍謄本を準備します。

後々になってから不動産や預貯金が新たに発見、または法定相続人の確定ミスが生じた場合相続人間の調整が困難になる場合も考えられます。

初期段階で相続財産の全容と法定相続人の確定を正確に行うことが極めて重要です。

ステップ2:法定相続分で決定するor遺産の分割協議をする

ケース1:法定相続分で決定する

法定相続分は相続人がそれぞれ持っている相続財産を受ける権利で、その割合で相続人全員が合意出来ればその通りに手続きを行います。

ケース2:遺産の分割協議をする

続いて、発見された財産をどのようにして分けるかについての遺産分割協議を相続人全員で行います。

なお、相続人が1名の場合は分割協議を行う必要はありません。

現物分割

遺産を現物そのままの形で分割する方法です。

現物が各相続人の相続分に応じた形で配分しやすい場合に採られる方法です。

具体的には長男が不動産、長女が預貯金、二男が株式を相続するといった具合です。

上記のケースであれば不動産を相続した長男は登記名義を変更、長女は金融機関で口座解約、二男は証券会社で名義変更・売却をそれぞれが行うことで手続きが完了します。

代償分割

相続財産が不動産しかない方の場合、不動産を長男が単独で相続し、二男には長男が二男相続分に見合うだけの金銭(代償金)を支払う分割方法です。

ただし、遺産分割協議書に代償分割である旨を明記する必要があります。

上記の例であれば長男が単独で不動産を取得する代償として二男に金いくらを支払う、という旨がない場合は単なる贈与として贈与税が課税されます。

換価分割

不動産を売却し、得られた売却金を法定相続人同士で分割する方法です。

現物分割が難しく、かつ相続人が不動産を所有するメリットがない場合(遠隔地に住んでいる場合など)にとり得る分割方法です。

しかし、被相続人名義のまま不動産を売却することができません。

売却するためには一度、相続人名義に変更しなければなりません。

名義変更後、相続人は不動産契約に立ち合い登記手続きを行うことができます。

また、売却代金が相続人が想定した金額を下回り、各相続人の配分が目減りする可能性があります。

そして税金面では注意が必要です。

換価した売却代金を相続する旨が遺産分割協議書に記載されていたとしても、不動産売却益が生じた場合はその利益に対し譲渡所得税が課税されるため納税義務が生じます。

共有分割

相続人全員が共有財産として相続する分割方法です。

現物分割、代償分割、換価分割の協議が不調に終わった場合は、共有分割という手段を取ります。

共有の場合、見た目は相続人全員にとって公平な形となります。

しかし不動産を処分する場合、売却手続きに協力しない、売却代金に不満があり応じないなどのトラブルが発生する可能性があります。

また、不動産を処分できないまま年月が経過し、共有者に相続が発生すると更に売却手続きが困難となります。

このような事態を避けるためにも、共有分割はあらゆる全ての調整が不調でこのままでは相続手続きを行うことができない、という場合に最後の手段として取る、という意識で分割協議を行ってください。

ステップ3:不動産所有者の名義変更をする

手続き場所と方法

不動産を相続人名義に変更するためには、その不動産を管轄している法務局に対して相続による所有権移転登記を申請します。

一般的に書類や申請内容に不備がなければ約2週間程で登記が完了し、相続人名義の新しい登記識別情報通知(権利証)が発行されます。

相続登記に必要な書類:法定相続の場合

  • 戸籍謄本一式(被相続人の出生~死亡及び、相続人の現在戸籍謄本)
  • 住民票(被相続人の住民票除票写し、相続人全員の住民票の写し)
  • 固定資産評価証明書

相続登記に必要な書類:遺産分割協議の場合

  • 遺産分割協議書(相続人全員の署名、実印押印がされたもの)
  • 印鑑証明書(相続人全員のもの)
  • 戸籍謄本一式(被相続人の出生~死亡及び、相続人の現在戸籍謄本)
  • 住民票(被相続人の住民票除票写し、不動産取得する方の住民票の写し)
  • 固定資産評価証明書

相続人自身が手続きを行うことは難しい?

相続登記を相続人自身が行う場合、上記の書類を全て整えた上で法務局に対し登記申請書と共に提出することになります。

しかし万が一不備が発生した場合、法務局からの電話連絡にご自身で対応しなければなりません。

戸籍謄本が不足していれば新たに手配する必要が、登記申請書の記載に誤りがあれば法務局に再度行って該当箇所を訂正することが求められます。

しかし、実際にどの戸籍謄本や資料が不足しているのか理解できない、または登記申請書のどの箇所をどう訂正すれば良いのか説明されても分からないリスクを自身で負わなければなりません。

その上法務局の営業時間は平日の午前8時30分から午後5時15分までとなっており、仕事をされている相続人の場合時間内に対応するのも一手間です。

こうした相続登記手続きは登記の専門家である司法書士にご依頼を頂き、必要書類の準備から法務局への登記申請、完了までのお手続きをお任せいただくことが多いです。

司法書士に依頼すれば相続人自身で法務局に行く必要もありません。

ステップ4:相続税の申告・納付をする

相続税の納付方法

税務署での現金支払いの他、金融機関からの振り込み、コンビニ払い(納付額が30万円以下の場合)、クレジットカード払いの方法があります。

クレジットカード払いを選択された場合、支払限度額以上の金額の納付は出来ないので注意してください。

申告期限と期限が経過してしまった場合

相続税の申告期限は、被相続人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内となっています。

この期限を万が一1日でも経過した場合、延滞税や無申告加算税が発生します。

更に、申告期限を経過すると特例や税額軽減が使用できなくなります。

相続人にとってはデメリットしかありません。

申告期限は必ず守りましょう。

相続税申告は税理士へ

相続税申告には多くの書類の準備が必要です。

特に財産の評価、財産目録の作成には多くの時間を費やします。

早めに税理士に相談のうえ申告準備を進めるようにしましょう。

不動産相続に関する費用

不動産相続にかかる費用を税金の面と手数料の面から説明します。

登録免許税

登録免許税とは

登記を申請する際、法務局に支払う税金です。

相続登記の場合は不動産の名義を受ける人が負担する税金です。

計算方法

相続する不動産の固定資産税評価額の合計×税率0.4%

※評価額の合計額の数字100の位以下は切り捨てになります。

※共有持分で登記されている不動産を相続する場合は更に持分割合を乗じます。

例)土地の評価額500万円、建物の評価額500万円の不動産を相続する場合

(500万円+500万円)×税率0.4%=4万円が登録免許税額となります。

所得税

相続で得た財産にはその年度の所得に当たらないため所得税は課税されないことが多いですが、以下に掲げる場合は確定申告を要します。

  • 被相続人に給与収入や自営業で事業収入があった場合
  • 相続した不動産が賃貸物件で家賃収入がある場合
  • 相続した不動産や株式を売却した場合
  • 死亡保険金を受け取った場合

上記のケースのうち、被相続人に給与収入等があった場合は被相続人の準確定申告、それ以外の3つのケースの場合は相続人自身の確定申告で納税する必要があります。

申告の必要性の有無、手続きについては税理士にご相談ください。

固定資産税

毎年1月1日時点の不動産所有者に対して課税される税金です。

不動産を所有し続ける限り、毎年納税義務が生じます。

相続登記を行った翌年から新しい名義人あてに毎年6月ごろ不動産所在地の市役所から納税通知書が発送されてきます。

司法書士報酬(手続き代行を依頼した場合)

戸籍調査や登記申請など、ご依頼内容別に一覧にしております。

依頼内容 手数料相場
戸籍謄本調査 約1万円~3万円※相続人数・内容にもよる
遺産分割協議書作成 約5万円~10万円
不動産調査 約3000円~1万円※物件数による
相続登記 約5~10万円※物件数による

細かな計算基準は司法書士によって違いがあります。

事前に見積もり依頼を頂ければ概算費用の目安を説明することも可能です。

司法書士ができる業務範囲

司法書士が代行できる業務は上記の表に記載した内容の他、家庭裁判所に対する相続放棄・限定承認、未成年者のための特別代理人選任、遺言書の検認もご依頼により対応いたします。

準確定申告、相続税申告は司法書士が行うことができません。

税理士にご相談ください。

まとめ

司法書士は不動産相続業務のエキスパートです。

相続人自身が難しいと感じる手続きでも司法書士にご依頼をいただければ、戸籍や不動産の調査から相続登記までの一連の業務をワンストップでお引き受けすることができます。

是非ご相談お待ちしております。